令和5年度 1級電気通信工事施工管理技士 1次試験 試験問題A 過去問解説 問21~問25

当ページのリンクには広告が含まれている場合があります。
令和5年度 1級電気通信工事施工管理技士 1次試験 試験問題A 問21~問25

本記事は、「令和5年度 1級電気通信工事施工管理技士 1次試験 試験問題A 問21~問25」の解説になります。

過去問解説一覧はこちら

目次

No.21

解答

1

解説

(1)誤り
下り信号ではなく、「上り信号」の衝突を防ぐための技術です。
PONシステムでは、1台のOLT(局側終端装置)に対して複数のONU(宅内終端装置)が接続されています。各ONUからOLTへ向かう「上り信号」は、そのまま送信すると光スプリッタで合流する際に衝突してしまいます。
そのため、レンジング処理により、上り信号の衝突を防いでいます。
レンジング処理とは、OLTが各ONUとの物理的な距離(伝搬遅延時間)を測定し、各ONUが信号を送信するタイミングを調整することで、上り信号が重ならないように制御する仕組みです。

(2)正しい
GE-PON(Gigabit Ethernet-PON)では、1本の光ファイバで双方向通信を行うために、上りと下りで異なる波長を使用する 波長分割多重(WDM) を採用しています。

(3)正しい
B-PON は、ATM(Asynchronous Transfer Mode)技術をベースとしたPON規格です。
そのため、データの伝送は ATMセル単位(53バイトの固定長)で行われます。

(4)正しい
GE-PON(Gigabit Ethernet-PON)は、イーサネット技術を光アクセスに応用したものです。
記述通り、IEEE 802.3ah として標準化されており、日本の光回線サービスでも広く普及している方式です。

No.22

解答

4

解説

(1)正しい
Wi-Fi 6 の理論上の最大伝送速度は 9.6 Gbps です。
前世代の Wi-Fi 5 (802.11ac) の約 6.9 Gbps と比較して、約1.4倍の高速化を実現しています。

(2)正しい
複数のアンテナを使って複数の端末と同時に通信する技術です。
Wi-Fi 5 では「下り」方向のみでしたが、Wi-Fi 6 では 「上り」と「下り」の両方向 で複数端末との同時通信が可能になりました。

(3)正しい
1つの通信チャンネルを細かく分割(サブキャリア化)して、複数の端末に同時に割り当てる技術です。
これにより、多くの端末が同時に接続しても順番待ち(遅延)が発生しにくくなり、混雑した環境での通信効率が飛躍的に向上しました。

(4)誤り
28 GHz 帯は主に「5G(第5世代移動通信システム)」で使用されるミリ波帯であり、Wi-Fi 6の標準的な周波数ではありません。
Wi-Fi 6 が使用する主な周波数帯は 2.4 GHz 帯 と 5 GHz 帯 です。

No.23

解答

3

解説

(1)誤り
ホイップアンテナは、一般的に1/4波長(λ/4\lambda/4)の垂直接地アンテナとして設計されます。自動車の屋根などの金属体を「地線(グランド)」として利用する点は記述通りです。

(2)誤り
スリーブアンテナは、同軸ケーブルの内部導体を1/4波長突き出し、外部導体側に1/4波長の長さの円筒(スリーブ)を被せた構造をしています。全体で1/2波長のダイポールアンテナとして動作させるのが基本です。

(3)正しい
ブラウンアンテナは、垂直に立てた放射素子の下部に、水平または斜め下方に数本の接地棒(ラジアル)を設けたアンテナです。
構造が垂直に対して対称であるため、水平面内ではどの方向にも均等に電波を出す「無指向性」という特性を持ちます。

(4)誤り
コーナレフレクタアンテナは、2枚の反射板をV字型に組み合わせ、その間に放射素子を置いたものです。
反射板を利用することで、特定の方向へ電波を集中させる、つまり「指向性を鋭く(狭く)」して利得を高めることを目的としています。

No.24

解答

4

解説

(1)誤り
セクタセル構成とは、基地局の周囲360度をいくつかのエリア(セクタ)に分割して管理する方式です。
そのためには、特定の方向(例えば120度ずつなど)にだけ電波を飛ばす「指向性アンテナ」を使用します。
無指向性アンテナは、周囲全方向に均一に飛ばす「オムニセル構成」で使用されます。

(2)誤り
通話中に基地局(セル)をまたいで移動する際、通信を途切れさせずに接続先を切り替える技術は「ハンドオーバ(ハンドオフ)」と呼ばれます。
「ローミング」は、契約している通信事業者のサービスエリア外で、提携している他社のネットワークを利用することを指します。

(3)誤り
アンテナの給電位相を変えてビームの向きを下向き(チルト)にする技術は、一般的に「ビームフォーミング」や「電気的チルト」と呼ばれます。
一方、SC-FDMAはLTEの上り回線で使用される「無線アクセス方式(デジタル変調・多重化の仕組み)」の名前であり、アンテナの物理的な指向性制御とは直接関係ありません。

(4)正しい
MIMO (Multiple Input Multiple Output) は、送信側と受信側の両方で複数のアンテナを使用する技術です。
同一の時間、かつ同一の周波数帯を使って、異なるデータのセットを同時に送受信することで、通信速度(伝送容量)の大幅な向上や、通信の安定性(品質)の向上を実現しています。

No.25

解答

2

解説

(1)正しい
VSATシステムを束ねる親局(ハブ局)にあたる「制御地球局」では、多くの小型局と安定して通信するために、利得の高い大型のカセグレンアンテナが一般的に使用されます。

(2)誤り
「食」が発生するのは、夏至・冬至ではなく「春分」および「秋分」の前後です。
衛星通信における「食(しょく)」とは、地球の影に衛星が入り、太陽光が遮られる現象を指します。
静止衛星の場合、地球の赤道上空にあるため、太陽が赤道付近に位置する春分・秋分の時期に、1日最大70分程度の食が発生します。

(3)正しい
VSAT 小型地球局(子局)は、屋外ユニットの ODU (Outdoor Unit)、屋内ユニットの IDU (Indoor Unit)、小型アンテナ、および PC などの端末機器で構成されます。記述通り、非常にコンパクトな設備で運用可能です。

(4)正しい
VSATシステムは通常、1つの制御地球局(ハブ局)がネットワーク全体を管理する構成をとります。各小型地球局は、この制御地球局によって一括して監視・制御されます。

この記事を書いた人

30代電気通信エンジニア

所有資格:一陸特、一陸技、電気通信主任技術者(伝送交換)、工事担任者(AI・DD総合種)、電気工事士2種、CCNA(期限切れ)

誰かの役に立てばいいなと思っています。

目次