本記事は、「令和8年 6月期午前 第一級陸上特殊無線技士 工学 過去問解説 問21~問24」の解説になります。
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問21

解答
5
解説
A
フェージング(電波の変動)の変動周期は、波長 や移動速度 、キャリア周波数 に依存し、次の式で表されます。
この式より、周波数 が高い(波長が短い)ほど、少し移動するだけで電波の位相が大きく変わるため、変動が速いフェージングとなります。
B
電波の遅延時間差に対して、信号の伝送帯域幅が広くなると周波数ごとに落ち込みが生じます(周波数選択性フェージング)。
伝送帯域幅が狭い場合は、帯域内の周波数特性がほぼ一定とみなせる(フラットフェージングになる)ため、周波数選択性フェージングの影響はほとんど受けません。
C
受信点に到来する電波の「遅延時間」を横軸に、「受信レベル(電力)」を縦軸にプロットしたグラフを 遅延プロファイル(Delay Profile)と呼びます。マルチパス環境における各到来波の広がりを評価するために用いられます。
問22

解答
2
解説
1 誤り
通常時(非停電時)は、整流装置が負荷に必要な電力を供給します。鉛蓄電池は自己放電分を補う程度の充電を受ける状態に置かれます。
2 正しい
浮動充電方式は、整流装置の出力側に蓄電池と負荷を並列に接続して運用する方式です。
3 誤り
鉛蓄電池が並列に入っていることで急激な負荷変動が吸収され、直流出力電圧はむしろ安定します。
4 誤り
鉛蓄電池には負荷電流に比例させるのではなく、自己放電を補うための微小な一定電流(トリクル電流)などで充電を行います。
5 誤り
常時並列に接続されているため、停電時にも切り替えスイッチ等の機械的動作を必要とせず、無瞬断(切り替え時間ゼロ)で蓄電池から電力が給電されます。
問23

解答
3
解説
A
アイパターンは、受信側で信号の「0」か「1」かを判定する識別器に入力される直前(判定処理を行う前)のパルス波形を観測するものです。
識別器の「直後」にしてしまうと、判定によってきれいなデジタル波形(矩形波)に復元されてしまうため、伝送路で生じた歪みやノイズの状況(品質)を正しく評価できなくなります。
B
アイ(目の形)の縦の開き(アイ開口高)は、ノイズに対する余裕(雑音マージン)を表しています。
目の開きが小さくなる(潰れる)ほど、波形がノイズや歪みの影響で誤判定されやすくなり、符号誤り率(エラー率)が大きく(悪化)なります。
問24

解答
5
解説
A
デジタルオシロスコープでは、入力されたアナログ信号を内部処理・記憶するためにデジタル値へと変換します。そのため、アナログ(Analog)をデジタル(Digital)に変換する A-D 変換器に信号が加えられます。
B
デジタル化された波形データは、メモリ回路に逐次記憶(保存)されます。データがメモリに残るため、過渡現象(一瞬しか起きない単発の波形)でも保存したデータを繰り返し読み出すことで、画面上に静止波形としてじっくり観測できます。
C
標本化定理(サンプリング定理)によれば、元の波形を正しく復元して直接観測するために必要なサンプリング周波数は、信号の最高周波数の2倍以上である必要があります。
したがって、直接観測することが可能な周波数の上限は、サンプリング周波数の 1/2(半分) までとなります(この上限周波数をナイキスト周波数と呼びます)。


