令和8年 6月期午後 第一級陸上特殊無線技士 工学 過去問解説 問1~問5

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令和8年 6月期午後 第一級陸上特殊無線技士 工学 問1~問5

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目次

問1

解答

1

解説

A
静止衛星は上空約36,000kmの非常に高い位置にあるため、一機の衛星で地球の約1/3という広大なエリアをカバーできます。このように広範囲のどこからでも通信できる性質を広域性と呼びます。

B
一つの送信元(衛星)から、エリア内の多数の地点へ同時に同じデータを届ける通信形態を同報通信(ブロードキャスト)と呼びます。地上回線のように拠点ごとに個別配線をする必要がないため、衛星通信の大きな強みの一つです。

C
静止衛星は赤道上空に位置しています。春分と秋分の時期は、太陽が天の赤道上を移動するため、地球局のアンテナから見て「静止衛星のちょうど真後ろに太陽が並ぶ」という配置が起こります。このとき、強大な熱放射源である太陽からの電波(太陽雑音)が通信波と混ざり、通信が低下・遮断される現象が発生します。

問2

解答

1

解説

A
電波は周波数が高くなる(波長が短くなる)ほど、水滴(雨粒)の大きさに波長が近づくため、電波が雨によって吸収・散乱されやすくなります。

B
高い周波数帯(マイクロ波帯など)は利用できる周波数の全体幅(絶対的な周波数空間)が非常に大きいため、低い周波数帯に比べて1つの通信に割り当てられる帯域幅を広くとれるようになります。帯域幅が広ければ、その分一度に多くの情報(高速データ)を送ることができます。

C
アンテナの利得や指向性の鋭さは「アンテナの物理的な大きさ」と「電波の波長」の比率で決まります。周波数が高い(波長が短い)と、アンテナ自体を小さくしても波長に対して十分な大きさを確保できるため、小型のアンテナで高い利得と鋭い指向性を得ることができるようになります。

問3

解答

5

解説

7.0 Ω7.0\ \Omega の抵抗に 1.5 A1.5\ \text{A} の電流が流れているので、この並列部分にかかっている電圧 VpV_p は、オームの法則(電圧 = 抵抗 × 電流)より求められます。

Vp=7.0 Ω×1.5 A=10.5 VV_p = 7.0\ \Omega \times 1.5\ \text{A} = 10.5\ \text{V}

並列のもう一方である 3.0 Ω3.0\ \Omega の抵抗にも 10.5 V10.5\ \text{V} の電圧がかかっているため、ここに流れる電流 I2I_2 は、次のとおりとなります。

I2=10.5 V3.0 Ω=3.5 AI_2 = \frac{10.5\ \text{V}}{3.0\ \Omega} = 3.5\ \text{A}

回路全体を流れる電流 II は、並列部分で分かれた2つの電流の合計になります。

I=1.5 A+3.5 A=5.0 AI = 1.5\ \text{A} + 3.5\ \text{A} = 5.0\ \text{A}

端子 ab 間の全電圧 VV は、「3.5 Ω3.5\ \Omega の抵抗にかかる電圧」と「並列部分にかかる電圧(10.5 V10.5\ \text{V})」の和です。

3.5 Ω3.5\ \Omega の抵抗にかかる電圧はつぎのとおりとなります。

3.5 Ω×5.0 A=17.5 V3.5\ \Omega \times 5.0\ \text{A} = 17.5\ \text{V}

したがって、

V=17.5 V+10.5 V=28 VV = 17.5\ \text{V} + 10.5\ \text{V} = 28\ \text{V}

となります。

問4

解答

3

解説

1 正しい
10log10(8000)=10log10(23×103)=10×(3log102+3)=10×(3×0.3+3)=39 [dBm]10 \log_{10}(8000) = 10 \log_{10}(2^3 \times 10^3) = 10 \times (3 \log_{10} 2 + 3) = 10 \times (3 \times 0.3 + 3) = 39\ [\text{dBm}]

2 正しい
20log10(500)=20log10(10002)=20×(log101000log102)=20×(30.3)=54 [dBμV]20 \log_{10}(500) = 20 \log_{10}\left(\frac{1000}{2}\right) = 20 \times (\log_{10} 1000 – \log_{10} 2) = 20 \times (3 – 0.3) = 54\ [\text{dB}\mu\text{V}]

3 誤り
20log10(3200)=20log10(25×102)=20×(5log102+2)=20×(5×0.3+2)=20×3.5=70 [dBμV/m]20 \log_{10}(3200) = 20 \log_{10}(2^5 \times 10^2) = 20 \times (5 \log_{10} 2 + 2) = 20 \times (5 \times 0.3 + 2) = 20 \times 3.5 = 70\ [\text{dB}\mu\text{V/m}]

4 正しい
10log10(250)=10log10(10004)=10×(log1010002log102)=10×(32×0.3)=24 [dB]10 \log_{10}(250) = 10 \log_{10}\left(\frac{1000}{4}\right) = 10 \times (\log_{10} 1000 – 2 \log_{10} 2) = 10 \times (3 – 2 \times 0.3) = 24\ [\text{dB}]

5 正しい
20log10(12)=20log102=20×0.3=6 [dB]20 \log_{10}\left(\frac{1}{2}\right) = -20 \log_{10} 2 = -20 \times 0.3 = -6\ [\text{dB}]
最大値から 6 [dB]6\ [\text{dB}] 下がる(6 [dB]-6\ [\text{dB}] となる)ため、記述は正しいです。

問5

解答

1

解説

直列共振回路(図1)と並列共振回路(図2)における基本公式は以下のとおりです。

共振角周波数 ω0\omega_0ω0=1LC\omega_0 = \frac{1}{\sqrt{LC}}

直列共振回路(図1)の QQ(尖鋭度):Q=ω0LR1=1ω0CR1Q = \frac{\omega_0 L}{R_1} = \frac{1}{\omega_0 C R_1}

並列共振回路(図2)の QQ(尖鋭度):Q=R2ω0L=ω0CR2Q = \frac{R_2}{\omega_0 L} = \omega_0 C R_2

1 誤り
上記基本公式のとおり直列回路のQQQ=ω0LR1Q = \frac{\omega_0 L}{R_1}となります。

2 正しい
上記基本公式のとおり問題文は正しいです。

3 正しい
上記基本公式のとおり問題文は正しいです。

4 正しい
共振時、コイル LL とコンデンサ CC の並列部分の合成アドミタンスの虚数部がキャンセルされて 0 になり、LLCC の部分に電流が通らない(インピーダンスが無限大)状態と同等になります。したがって、回路全体の合成インピーダンスは抵抗 R2R_2 のみとなります。

この記事を書いた人

30代電気通信エンジニア

所有資格:一陸特、一陸技、電気通信主任技術者(伝送交換)、工事担任者(AI・DD総合種)、電気工事士2種、CCNA(期限切れ)

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