令和8年 6月期午前 第一級陸上特殊無線技士 工学 過去問解説 問16~問20

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令和8年 6月期午前 第一級陸上特殊無線技士 工学 問16~問20

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目次

問16

解答

2

解説

パルスレーダーの最小探知距離(RminR_{\min})は、送信パルスが出力されている間(パルス幅 τ\tau)は受信機が反射波(エコー)を受信できない(または送信と受信の切り替えが必要である)ため制限されます。

電波が距離 RminR_{\min} にある目標物に到達して戻ってくるまでの往復の時間が、パルス幅 τ\tau に等しくなるため、次の式が成り立ちます。

Rmin=cτ2R_{\min} = \frac{c \cdot \tau}{2}

RminR_{\min}:最小探知距離 [m]=75 m[ \text{m} ] = 75 \text{ m}
cc:光速(電波の伝搬速度) =3×108 m/s= 3 \times 10^8 \text{ m/s}
τ\tau:送信パルス幅 [s][ \text{s} ]

与えられた値を代入します。

75=3×108×τ275 = \frac{3 \times 10^8 \times \tau}{2}

τ=1503×108=5×107 s=0.5×106 s=0.5 [μs]\tau = \frac{150}{3 \times 10^8} = 5 \times 10^{-7} \text{ s} = 0.5 \times 10^{-6} \text{ s} = 0.5 \text{ } [\mu\text{s}]

問17

解答

3

解説

1 正しい
アンテナと給電線のインピーダンスが一致(整合)していないと、給電線を通ってきた電力がアンテナへ正しく伝わらず、接続点で電波の一部が跳ね返ってしまいます。これを反射損(反射損失)と呼びます。

2 正しい
不整合によって接続点で反射波が発生すると、送信機からの進行波と混ざり合うことで、給電線上に定まった位置で振幅が強弱を繰り返す波(定在波)が発生します。

3 誤り
インピーダンスが整合しているときは反射がなくなり、送信機から送られた電力がロスなく最も効率よくアンテナに伝わります。したがって、伝送効率は「最小」ではなく「最大」になります。

4 正しい
電圧定在波比(VSWR)は、完全に整合していて反射波が一切存在しないとき(反射係数 =0= 0)、理想値である 1 になります。

5 正しい
整合(マッチング)をとるためには、整合回路(バランやスタブなど)を用いて、アンテナの給電点インピーダンスと給電線の特性インピーダンスを一致させます。

問18

解答

2

解説

1 正しい
放射器(給電線が接続されている素子)の長さ aa は、使用する電波の半波長(λ/2\lambda / 2)に近い長さで作成されます。

2 誤り
放射器と反射器の間隔 ll は、一般的に 1/4 波長程度1/4 \text{ 波長程度} に配置されます。1/21/2 波長(半波長)にしてしまうと間隔が広すぎて適切な位相関係が得られず、反射器としての効果が十分に得られません。

3 正しい
反射器は放射器よりも少し長く作られており、誘導性(コイルと同じような性質)のインピーダンスを持ちます。これにより電波を前方へ跳ね返す役割を果たします。(逆に導波器は少し短く、容量性となります)

4 正しい
八木・宇田アンテナは指向性を持つアンテナであり、電波の最大放射方向(強くなる方向)は「放射器から見て導波器の方向」になります。

5 正しい
前方に配置する導波器の数を増やす(多素子化する)ことで、ビーム(指向性)を絞り込み、アンテナの利得(ゲイン)を高めることができます。

問19

解答

3

解説

半波長ダイポールアンテナの実効長 lel_e は、電波の波長を λ\lambda とすると、次の式で表されます。

le=λπl_e = \frac{\lambda}{\pi}

λ=cf=3×10817×108=317 m=0.1765 m=17.65 cm\lambda = \frac{c}{f} = \frac{3 \times 10^8}{17 \times 10^8} = \frac{3}{17} \text{ m} = 0.1765 \text{ m} = 17.65 \text{ cm}

le=λπ=17.65 cm3.14=5.62 cml_e = \frac{\lambda}{\pi} = \frac{17.65 \text{ cm}}{3.14} = 5.62 \text{ cm}

問20

解答

2

解説

A
雨の量(降雨強度)が増えるほど、空気中の雨粒の密度が高くなるため、電波が受ける減衰は「大きく」なります。

B
電波の波長が雨粒の大きさに近づく(=波長が短くなる、周波数が高くなる)ほど、雨粒による散乱や吸収の影響を強く受けます。そのため、波長が短いほど減衰は「大きく」なります。

C
雨による減衰(降雨減衰)は、概ね 10 [GHz] 以上10\text{ [GHz] 以上} の高周波数帯(SHF帯など)で顕著になります。

この記事を書いた人

30代電気通信エンジニア

所有資格:一陸特、一陸技、電気通信主任技術者(伝送交換)、工事担任者(AI・DD総合種)、電気工事士2種、CCNA(期限切れ)

誰かの役に立てばいいなと思っています。

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