令和8年度 第1回 工事担任者 総合通信 理論 過去問解説 第2問

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令和8年度 第1回 工事担任者 総合通信 理論 第2問

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目次

第2問(ア)

解答

2

解説

P2MPディスカバリ(Point-to-Multi-Point Discovery)は、GE-PON(Gigabit Ethernet Passive Optical Network)において、親機(OLT)に新しい子機(ONU)が接続された際、その存在を自動的に検出し(発見:ディスカバリ)、通信できるように登録・リンクを確立する機能のことです。

他の選択肢は以下のとおりです。

① DBA(Dynamic Bandwidth Allocation:動的帯域割当)
上り方向の通信において、各ONUからのデータ量に応じて動的に帯域(通信できる量)を割り振る機能です。

③ セルフラーニング(Self-learning:自己学習)
主にレイヤ2スイッチ(スイッチングハブ)などが、流れてくるフレームの送信元MACアドレスを見て、どのポートにどの機器がいるかを自動的に学習する機能です。

④ レンジング(Ranging)
OLTから各ONUまでの物理的な距離(光の遅延時間)を測定・補正する機能です。これにより、複数のONUから送られてくる上り信号が、途中で衝突しないようにタイミングを調整します(※ディスカバリのプロセスの後に組み込まれることが多い処理です)。

⑤ オートネゴシエーション(Auto-negotiation)
イーサネット接続において、機器同士が自動的に話し合い、最適な通信速度(100Mbps/1Gbpsなど)や通信方式(全二重/半二重)を決定する機能です。

第2問(イ)

解答

4

解説

レジストラ(Registrar)は、IP電話などで使われるSIP(Session Initiation Protocol)において、クライアント(UAC、例えばIP電話機やスマホアプリなど)から「私の現在のIPアドレスはこれです!」という位置情報の登録要求(REGISTERメッセージ)を受け取り、データベースに登録する役割を持つサーバーです。
英語の「Register(登録する)」から来ていると覚えると一発です。

他の選択肢は以下のとおりです。

① ロケーションサーバ(Location Server)
レジストラが受け付けたユーザーの現在地(IPアドレス情報)を保存・管理しているデータベースです。プロキシサーバなどからの問い合わせに対して、宛先の情報を教える役割を持ちます(レジストラと一体で構築されることが多いです)。

② HSS(Home Subscriber Server)
主にLTEや5Gなどの携帯電話ネットワーク(IMS)において、加入者のサービスプロファイルや認証情報、移動管理情報などを一元管理するコアネットワークのデータベースです。SIPサーバ単体の構成要素というよりは、モバイル網全体の巨大な管理サーバです。

③ MGW(Media Gateway)
IP電話のネットワーク(VoIP網)と、従来の一般電話網(PSTN:公衆交換電話網)など、異なる種類のネットワーク間で音声データ(メディア信号)の変換を行う装置です。

④ プロキシサーバ(Proxy Server)
クライアントからの呼制御要求(INVITEメッセージなど)を受け取り、相手の宛先をロケーションサーバに問い合わせて、次の転送先へリクエストを仲介(代理送信)する役割を持つサーバです。

第2問(ウ)

解答

3

解説

A 正しい
IEEE 802.3bt(PoE++)はPoE(Power over Ethernet)の最新規格であり、4対のツイストペアケーブル(4ペア)すべてを使用して大電力供給を実現しています。
給電側機器(PSE)が送り出せる最大の電力は、Type 3が 60W、Type 4が 90W です。

B 正しい
PoEスイッチ(PSE)は、LANケーブルが挿された瞬間にいきなり高い電圧を流すわけではありません。
最初に「レシスタンス測定(検出:Discovery)」という安全確認を行い、相手がPoEで動く機器(PD)であるかをチェックします。
もしPoEに非対応のパソコンなどが繋がった場合は、給電を行わず普通のLAN通信だけを行うため、同じスイッチにPoE機器と非対応機器を混ぜて挿しても壊れることはなく、安全に混在できます。

第2問(エ)

解答

2

解説

OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波数分割多元接続)は、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)から導入された通信技術です。
従来のWi-Fi(OFDM)では、ある一瞬のタイミングにおいて「1つの電波チャンネル(周波数帯)を丸ごと1つの端末しか使えない(順番待ちが発生する)」という仕組みでした。
これに対してOFDMAは、チャンネルを「サブキャリア(リソースユニット:RU)」という細かな通信路に分割し、複数の端末へ同時に・時間ごと切り替えて効率よく割り当てることができます。これにより、混雑した環境でも通信の遅延(レイテンシ)を劇的に減らせるようになりました。

他の選択肢は以下のとおりです。

① CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多元接続)
同じ周波数、同じ時間を全員で共有しつつ、ユーザーごとに異なる「符号(コード)」を掛け合わせることで混信を防ぎ、個別の通信を識別する方式です。第3世代(3G)の携帯電話などで広く使われました。

③ PAMA(Pre-Assigned Multiple Access:固定割当多元接続)
通信相手ごとにあらかじめ専用の通信帯域(チャネル)を固定的に割り当てておく方式です。
災害時の防災無線や放送局のSNG(衛星ニュース中継)、常時接続が必要な重要拠点間のネットワークで利用されています。

④ SDMA(Space Division Multiple Access:空間分割多元接続)
電波の指向性(ビームフォーミングなど)を利用して、同じ周波数・同じ時間の電波を「別々の空間(方向)」に向けて飛ばすことで、同時に複数のユーザーと通信する方式です。

⑤ TDMA(Time Division Multiple Access:時分割多元接続)
同じ周波数帯を「ごくわずかな時間(タイムスロット)」ごとに細切れにし、ユーザーごとに順番に割り当てて通信する方式です。第2世代(2G)の携帯電話(PDSやGSM)などで使われていました。

第2問(オ)

解答

1

解説

Sigfox(シグフォックス)は、フランスの企業が開発した、IoT向けの無線通信規格(LPWAの一種)です。日本では920MHz帯という免許不要の電波を使って通信します。
最大の特徴は「極限までの低消費電力と低コスト」を実現するため、「1日の送信回数は最大140回まで」「1回に送れるデータ量は最大12バイトまで」といった非常に厳しい制限が設けられている点です。
また、センサーからデータを送る「上り」がメインで、指示を受け取る「下り」はごく制限されている(非対称)という特徴もあります。この特性が、水道やガスの遠隔検針やスマートメーター、各種モニタリングに最適であるため、広く活用されています。

他の選択肢は以下のとおりです。

② WiMAX(ワイマックス)
スマートフォンやモバイルルーターなどで使われる、高速・大容量・高コストな無線通信技術です。2.5GHz帯などのライセンス帯(免許が必要な電波)を使用するため、省電力・少量データを送るLPWAとは真逆の性質を持ちます。

③ ZigBee(ジグビー)
主に家電のリモコンやスマートホーム、工場のセンサーネットワークなどで使われる近距離無線規格です。日本では主に2.4GHz帯を使用し、通信距離も数十メートル程度と短いため、広範囲をカバーするLPWA(Low Power Wide Area)には分類されません。

④ BLE(Bluetooth Low Energy)
ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチ、スマートフォンとの通信でおなじみの近距離無線規格です。こちらも2.4GHz帯を使用し、通信距離はせいぜい数十メートル程度であるため、広域通信であるLPWAとは異なります。

⑤ LTE Cat.M1(LTE-M)
携帯電話のLTE回線の一部を利用したLPWA規格(セルラー系LPWA)です。
920MHz帯の免許不要(アンライセンス)バンドではなく、携帯キャリアが持つライセンス(免許が必要な)周波数帯を使用します。また、Sigfoxのような極端な1日の送信回数制限はなく、双方向でそれなりの速度の通信が可能です。

この記事を書いた人

30代電気通信エンジニア

所有資格:一陸特、一陸技、電気通信主任技術者(伝送交換)、工事担任者(AI・DD総合種)、電気工事士2種、CCNA(期限切れ)

誰かの役に立てばいいなと思っています。

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