令和8年度 第1回 工事担任者 総合通信 基礎 過去問解説 第4問

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令和8年度 第1回 工事担任者 総合通信 基礎 第4問

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目次

第4問(ア)

解答

5

解説

① 変成器に入る直前の電圧を求めます。

変成器は理想的なものなので、電圧比は巻線比に比例します。

電圧計が示している 15 mV15\text{ mV} は、変成器の二次側(出力側)の電圧です。

変成器の巻線比(一次側 : 二次側)は 5:35 : 3 なので、電圧の比も 5:35 : 3 になります。

増幅器の出力側(変成器の一次側)の電圧を VAV_A とすると、次の比の式が成り立ちます。

VA:15 mV=5:3V_A : 15\text{ mV} = 5 : 3

VA=25 mVV_A = 25\text{ mV}

② 増幅器の利得(40 dB)を逆算します。

増幅器に入力される前の電圧(回線2の右端の漏話電圧)を VBV_B とします。

電圧比において、20 dB=1040 dB=10020\text{ dB} = 10\text{倍} 、 40\text{ dB} = 100\text{倍} となります。

増幅器の利得が 40 dB40\text{ dB} ということは、電圧が100倍に拡大されているということです。

したがって、増幅器に入る前の電圧 VBV_B は、出力電圧を100で割ったものになります。

VB=25 mV100=0.25 mVV_B = \frac{25\text{ mV}}{100} = 0.25\text{ mV}

③ 遠端漏話減衰量 [dB] を求めます。

遠端漏話減衰量とは、「回線1に入力した電圧」に対して「回線2の遠端に漏れ出た電圧」がどれだけ小さくなったか(減衰したか)をデシベルで表したものです。

回線1への入力電圧:250 mV250\text{ mV}

回線2への漏話電圧:0.25 mV0.25\text{ mV}

この2つの電圧の比を計算すると、

250 mV0.25 mV=1000\frac{250\text{ mV}}{0.25\text{ mV}} = 1000\text{倍}

つまり、元の電圧から 1/10001/1000 に減衰していることがわかります。

これをデシベル(dB)に換算します。

減衰量=20log10(1000)=20×3=60 dB\text{減衰量} = 20 \log_{10} (1000) = 20 \times 3 = 60\text{ dB}

第4問(イ)

解答

2

解説

伝送損失とは、電気信号がケーブルを通るうちにエネルギーが失われて弱くなってしまうこと(減衰)です。

電気信号が流れるとき、最も直接的にエネルギーを熱として消費(ロス)させてしまう原因は「導体の電気抵抗(レジスタンス:R)」です。

抵抗が大きくなる = 電流が流れにくくなり、熱として消えるエネルギーが増える = 伝送損失が増加する

したがって、「(イ)を大きくすると伝送損失が増加する」の(イ)には、「単位長さ当たりの心線導体抵抗」が入ります。

第4問(ウ)

解答

3

解説

一様線路(ケーブル)の特性インピーダンス Z0Z_0 は、一般的に以下の公式で表されます。

Z0=R+jωLG+jωCZ_0 = \sqrt{\frac{R + j\omega L}{G + j\omega C}}

R:導体抵抗
L:インダクタンス
G:漏洩コンダクタンス
C:静電容量
ω\omega:角周波数(ω=2πf\omega = 2\pi f、つまり周波数 ff に比例する値)

音声周波数帯域(低い周波数)では、周波数に関わる成分(ωL\omega L や G)が非常に小さくなるため、以下のような条件が成り立ちます。

RωLR \gg \omega L (抵抗のほうがインダクタンス成分より圧倒的に大きい)
ωCG\omega C \gg G (静電容量成分のほうが漏洩コンダクタンスより圧倒的に大きい)

この条件を上の基本公式に当てはめると、分子の ωL\omega L と分母の G を無視(ゼロとみなす)することができるようになります。

Z0RjωCZ_0 \approx \sqrt{\frac{R}{j\omega C}}

さらに、求めたいのは特性インピーダンスの「大きさ(絶対値)」なので、虚数単位 j を除いて大きさに注目すると、次の近似式が得られます。

|Z0|RωC=R2πfC|Z_0| \approx \sqrt{\frac{R}{\omega C}} = \sqrt{\frac{R}{2\pi f C}}

|Z0|R2πfC|Z_0| \approx \frac{\sqrt{R}}{\sqrt{2\pi} \cdot \sqrt{f} \cdot \sqrt{C}}

これに当てはまるのは③になります。

第4問(エ)

解答

1

解説

電磁誘導電圧

電力線に大きな電流が流れると、その周囲に強い磁界(磁場)が発生します。この磁界が変化することで、隣にある通信線に電圧が引き起こされます(電磁誘導の法則)。

電力線に流れる電流が大きい = まわりに発生する磁界が強くなる = 通信線に発生するノイズ(電磁誘導電圧)が大きくなる

したがって、電力線の 「電流」に比例 して大きくなります。

静電誘導電圧

電力線に高い電圧がかかると、電力線と通信線の間にある空気などを介して「静電容量(コンデンサのような状態)」が生まれ、通信線に電圧が引き起こされます。

電力線の電圧が高い = 電気的な引き付け(電界)が強くなる = 通信線に発生するノイズ(静電誘導電圧)が大きくなる

したがって、電力線の 「電圧」に比例 して大きくなります。

この記事を書いた人

30代電気通信エンジニア

所有資格:一陸特、一陸技、電気通信主任技術者(伝送交換)、工事担任者(AI・DD総合種)、電気工事士2種、CCNA(期限切れ)

誰かの役に立てばいいなと思っています。

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