本記事は、「令和6年度 1級電気通信工事施工管理技士 1次試験 試験問題A 問51~問55」の解説になります。
著作権の関係があるので、問題は記載しません。
過去問解説一覧はこちら。

No.51
解答
1
解説
雷が落ちた際、建物内の金属部分(水道管、鉄骨、電気配線など)の間に大きな電位差(電圧の差)が生じます。この差が大きいと、火花が飛ぶ「側撃雷」が発生し、火災や機器故障の原因になります。
これらを電気的に繋いで、どこでも同じ電圧(等電位)にすることで、危険な電流の流れを防ぐのが等電位ボンディングです。
(ア)
直接つなぐ場合:
金属管などの「導電性部分」同士を繋ぐには、電気をよく通す材料である「導体(ボンディング導体)」を使用します。
「絶縁体」は電気を遮断するものなので、等電位にする目的には適しません。
(イ)
直接つなげない場合:
電気配線や通信線などは、常に直接つないでしまう(短絡させる)と本来の機能が果たせません。
そのため、普段は絶縁しつつ、雷のような異常な高電圧が来た時だけ瞬時に電気を逃がして等電位にする装置、「サージ保護装置(SPD:Surge Protective Device)」を介して接続します。
「受雷部システム」は、屋上の避雷針などのように雷を直接受けるための設備であり、接続の手段を指す言葉ではありません。
No.52
解答
2
解説
(1)誤り
空気は「暖かいと軽く(上昇し)、冷たいと重い(下降する)」という性質があります。
室温が外気温より高い場合、建物内の暖かい空気は上部の開口部から「排気」され、外の冷たく重い空気が下部の開口部から「給気」として入ってきます。
記述では上下が逆になっているため誤りです。
(2)正しい
窓などの開口部を流れる空気の量(換気量)は、以下の要素で決まります。
① 開口部の面積: 窓が大きいほどたくさん流れる。
② 圧力差(密度差): 内外の圧力差が大きいほど勢いよく流れる。
(3)誤り
第1種機械換気は、給気と排気の両方を「送風機(ファン)」で行う方式です。
記述にある「排気はファン、給気は自然」という方式は、「第3種機械換気」の説明です。
(4)誤り
第3種機械換気は、「排気のみ」をファンで行い、給気は給気口から自然に取り入れる方式です。
記述にある「給気も排気もファンで行う」方式は、「第1種機械換気」の説明です。
No.53
解答
3
解説
(1)正しい
湿式方式は、全ての配管に常に加圧水が満たされています。
火災の熱でヘッドが溶ける(壊れる)と、即座に水が噴き出します。構造がシンプルで信頼性が高いのが特徴です。
(2)正しい
乾式方式は、2次側に水ではなく圧縮空気(または窒素)を入れています。
ヘッドが作動して空気が抜けると、その圧力低下を検知して弁が開き、水が送られます。
メリットとしては、配管内に水がないため、寒冷地などでの凍結防止に役立ちます。
(3)誤り
1次側(ポンプ〜弁まで):常に加圧された水が満たされています。火災時に弁が開いた瞬間、すぐに水が送られるようにするためです。
2次側(弁〜ヘッドまで):空配管(空っぽ)の状態です。ヘッドが常に開いているため、ここに水を入れると垂れ流しになってしまうからです。
主に舞台や高天井など、一気に大量散水が必要な場所で使われます。
(4)正しい
コンピュータ室など、「誤作動による水損」を絶対に避けたい場所で使われます。
「ヘッドの開放」と「火災感知器(煙や熱)の作動」の2つの条件が揃って初めて放水されます。
記述の通り、どちらか一方だけでは放水されない二重の安全策がとられています
No.54
解答
1
解説
(1)誤り
法面(のりめん):切土や盛土によって作られる傾斜面のこと。
法肩(のりかた):法面の「最上部」のことです。記述ではここを「小段」としているため誤りです。
法尻(のりじり):法面の「最下部」のこと。これは記述の通り正しいです。
小段(こだん):法面の高さが大きい場合に、途中に設けられる水平な段差のことです。崩壊防止や排水のために設置されます。
(2)正しい
埋戻し(うめもどし):構造物を造るために掘った場所を、再び土で埋めること。
残土処理(ざんどしょり):掘削した土のうち、埋戻しに使わず余った土を別の場所へ運び出すこと。現場をきれいにするための基本的な工程です。
(3)正しい
浚渫(しゅんせつ): 港や河川の底を掘ること。船の通り道を確保したり、堆積物を取り除いたりします。
埋立て(うめたて): 水面に土砂を盛って陸地にすること。
土取場(どとりば): 盛土に必要な土を採取する場所。
土捨場(どすてば): 不要になった土を捨てる(処分する)場所。
(4)正しい
切土(きりど):高い地盤を削り取って低くすること。
盛土(もりど):低い地盤の上に土を積み上げて高くすること。
No.55
解答
2
解説
(1)正しい
フリーアクセスフロアは、床スラブ(コンクリートの床)の上に支持脚を立て、パネルを敷き詰めて「二重床」にする仕上げです。
床下の空間にネットワークケーブルや電源線を自由に配置できるため、オフィスビルなどで広く採用されています。
(2)誤り
吊天井は、コンクリートの「躯体(くたい)」から吊りボルトなどを垂らし、その先に組んだ骨組みに天井板を「吊り下げる」ものです。
記述では「躯体を吊り上げ」となっていますが、建物そのもの(躯体)を吊るすことは不可能です。正しくは「躯体から天井仕上げ材を吊り下げる」となります。
(3)正しい
建物全体の重さを抑えたり、工事を効率化したりするため、部屋を区切るだけの「間仕切壁」にはコンクリートではなく軽い材料を使います。
軽量鉄骨(LGS)の骨組みに、せっこうボードや合板をビスで固定して壁を作ります。
(4)正しい
コンクリート壁の表面にボードを張る際、2つの主な工法があります。
胴縁(どうぶち)工法:壁に下地の木材(胴縁)を取り付け、そこにボードを釘やネジで止める方法。
GL工法(接着工法):「GLボンド」という専用の接着剤を団子状にして壁に塗り、ボードを直接押し付けて張る方法。


