令和6年度 1級電気通信工事施工管理技士 1次試験 試験問題A 過去問解説 問21~問25

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令和6年度 1級電気通信工事施工管理技士 1次試験 試験問題A 問21~問25

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目次

No.21

解答

3

解説

(1)正しい
線形中継器(1R中継器)は、EDFA(光ファイバ増幅器)などを用いて、光信号を電気に変換することなく光のまま直接増幅します。

(2)正しい
光増幅器(線形中継器)は、信号が入ってこなくても内部でエネルギーを放出し、それがノイズとなります。これを自然放出光(ASE: Amplified Spontaneous Emission)と呼びます。

(3)誤り
3R中継器は信号を「再生」するのが役割であり、複数の信号を一つにまとめる「多重化」は行いません
3Rの3つの「R」は以下の機能を指します。
① Reshaping(等化増幅): 歪んだ波形を整える。
② Retiming(タイミング抽出): 信号のズレ(ジッタ)を直し、タイミングを合わせる。
③ Regenerating(識別再生): 信号の「0」と「1」を判定して、新しい綺麗な信号を作り直す。

(4)正しい
3R中継器は、一度電気信号に戻して「0」と「1」を判定し直すため、中継を繰り返しても波形の劣化やノイズが蓄積(累積)されにくいという特徴があります。これに対して(1)の線形中継器は、ノイズも一緒に増幅してしまうため、中継数が増えるとノイズが蓄積していきます。

No.22

解答

1

解説

(1)誤り
メディアやポート番号などの情報を記述するのはSDP (Session Description Protocol)です。
SIP: 電話をかける、切るといった「手続き(呼制御)」を行うプロトコル。
SDP: 「私はこのポート番号で、この形式(コーデック)で音声を送ります」といった「情報の詳細」を書くためのプロトコル。SIPメッセージの「ボディ」の中に書き込まれます。
RTP: 実際に通話が始まった後に、音声をリアルタイムで運ぶプロトコル。

(2)正しい
SIPサーバは、役割によってプロキシ(転送)、リダイレクト(転送先通知)、レジストラ(登録)、ロケーション(位置管理)の4つの機能に分けられます。実際の製品ではこれらが一つのサーバにまとまっていることが多いですが、機能としてはこの4つで構成されるのが一般的です。

(3)正しい
SIPは、セッション(通信のつながり)の生成、変更、切断を行うプロトコルです。記述の通り、音声や動画をやり取りするための「舞台作り」をするのが役割です。

(4)正しい
SIPは通常、スピード重視の UDP(5060番ポートなど)をトランスポート層として使用します。端末同士でメッセージ(INVITEやACKなど)をやり取りすることで、電話をつなげる「呼制御」を行います。

No.23

解答

4

解説

(1)正しい
同軸ケーブルは、中心の「内部導体」を「絶縁体」で包み、さらにその外側を網状の「外部導体」で囲った構造をしています。この同心円状(同軸)の構造が名前の由来です。

(2)正しい
同軸ケーブルの特性インピーダンスZ0Z_0(一般的に50Ωや75Ω)は、以下の要素で決まります。
・内部導体の外径(dd)
・外部導体の内径(DD)
・絶縁体の比誘電率(ϵr\epsilon_r)
計算式は以下の通りです。
Z0=138ϵrlog10Dd[Ω]Z_0 = \frac{138}{\sqrt{\epsilon_r}} \log_{10} \frac{D}{d} \quad [\Omega]

(3)正しい
同軸ケーブルは外部導体によってシールド(遮蔽)されているため、しっかりとインピーダンス整合が取れていれば、外部への電波の漏れや外部からのノイズの影響は非常に少なくなります。

(4)誤り
一般的に、高い周波数帯域(マイクロ波など)では、同軸ケーブルよりも導波管の方が損失(減衰)が少ないです。
同軸ケーブルの損失は、周波数が高くなるほど「大きく」なります。
周波数が上がると「表皮効果」や「誘電体損失」の影響が強くなるため、高い周波数を送るほど信号は弱まりやすくなります。そのため、超高周波の世界では中が空洞の「導波管」が有利になります。

No.24

解答

1

解説

(1)正しい
ガラスを製造する際、どうしても極微小な密度のムラ(ゆらぎ)が生じます。光がそのムラにぶつかってあちこちに飛び散ってしまう現象です。
レイリー散乱は、波長の4乗に反比例するという特徴があります。つまり、波長が短いほど損失が大きく、波長が長いほど損失が小さくなります。

(2)誤り
これは曲げ損失(ベンド損失)の説明です。光ファイバを急激に曲げると、全反射の条件を満たせなくなり、光が外へ漏れ出してしまいます。

(3)誤り
これは吸収損失の説明です。ガラス材料そのものの特性(固有吸収)や、中に含まれる不純物が光を吸収して熱に変えてしまうことで起こります。

(4)誤り
これはマイクロベンド損失の説明です。被覆の収縮や外部からの圧力で、光ファイバの軸が目に見えないレベルで微細に波打つことで光が漏れる現象です。

No.25

解答

2

解説

(1)正しい
IEEE 802.11規格は、OSI参照モデルにおける「物理層」と「データリンク層(のMAC層)」を規定しています。初期の規格では電波だけでなく、赤外線による通信も定義されていました(現在はほとんど使われませんが、規格としては正しいです)。

(2)誤り
IEEE 802.11aが使用するのは5 GHz帯です。また、変調方式は「直接スペクトル拡散方式(DSSS)」ではなく OFDM(直交周波数分割多重) を採用しています。
2.4 GHz帯を使うのは、初期の 802.11 や 802.11b/g などです。DSSS(直接スペクトル拡散方式)は、主に最大11Mbpsの低速な 802.11b で使われていた古い方式です。

(3)正しい
802.11nで導入された「チャネルボンディング」は、隣り合う2つのチャネル(20MHz×2)を1つに束ねて40MHz幅として使う技術です。これにより通信速度を約2倍に高めることができます。

(4)正しい
最新世代に近い 802.11ax では、複数の端末に同時にデータを送受信する MU-MIMO(マルチユーザーMIMO)が双方向(アップリンク/ダウンリンク)で可能になりました。また、一度に送れる情報量を増やす 1024 QAM という高度な変調方式も採用されています。

この記事を書いた人

30代電気通信エンジニア

所有資格:一陸特、一陸技、電気通信主任技術者(伝送交換)、工事担任者(AI・DD総合種)、電気工事士2種、CCNA(期限切れ)

誰かの役に立てばいいなと思っています。

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