本記事は、「令和8年度 第1回 工事担任者 総合通信 理論 第1問」の解説になります。
過去問解説一覧はこちら。

第1問(ア)

解答
2
解説
A 誤り
自分の話し声や室内の騒音が、自分の電話機の受話器から(遅延なく)聞こえてくる現象は、一般に「側音(そくおん) / サイドトーン」と言います。
これはアナログ電話機の構造(2線式と4線式の変換を行うハイブリッド回路の不平衡)によって発生するもので、自分が適切な声量で話せているかを確認するために、適度に必要な現象でもあります。
B 正しい
自分が発した声が、相手側の受話器(スピーカー)から出て、それが相手側の送話器(マイク)に物理的・空間的に回り込んで(跳ね返って)しまい、通信回線を通って自分のところへ遅れて戻ってくる現象を「音響エコー」と言います。
(※特にハンズフリー通話などで発生しやすい現象です)
第1問(イ)

解答
6
解説
上り(電話機 交換機側):
アナログ電話機から入ってきた「音声(アナログ信号)」を、デジタル交換機で処理できるように「デジタル信号」に変換するルートです。
したがって、Yはアナログをデジタルに変換する「符号器(エンコーダ)」が入ります。
下り(交換機側 電話機):
交換機側から送られてきた「デジタル信号」を、受話器から音として出せるように「アナログ信号」に戻すルートです。
したがって、Zにはデジタルをアナログに戻す「復号器(デコーダ)」が入ります。
ちなみに、Vは過電圧保護、Wは通話電流供給になります。
第1問(ウ)

解答
1
解説
A 正しい
アナログ回線でプッシュ信号(PB信号)を利用する「PBダイヤルイン」を契約している場合、仕様上「発信者番号通知サービス(ナンバー・ディスプレイなど)」を併用することはできません。
B 誤り
PB信号(ピ・ポ・パという音)を使うので、この方式は一般に「PBダイヤルイン」と呼ばれます。
「モデムダイヤルイン」は、内線指定番号をPB信号ではなく、データ通信用の「モデム信号」を使って受信する方式のことです。
第1問(エ)

解答
1
解説
ワイヤレス固定電話サービスでは、宅内に設置した専用のターミナルアダプタ(モバイル回線の電波をキャッチする機器)の裏側にこの RJ-11 の差込口が用意されており、そこに今まで使っていたアナログ電話機をそのまま挿すだけで固定電話が使えるようになります。
他の選択肢は以下のとおりです。
② RS-232C
パソコンや周辺機器、通信機器(モデムなど)を接続するためのシリアル通信規格。
台形の形をしたマルチピンのコネクタ(D-Sub 9ピンなど)です。モジュラジャックではありません。
③ FCコネクタ
光ファイバーケーブルの接続コネクタ(ねじ込み式)。
金属製の丸い形をしており、光信号を伝えるためのものです。
④ RJ-45
パソコンやルーターを繋ぐインターネット(LAN)ケーブル。
RJ-11よりも一回り大きく、ピンの数が「8極8芯」あります。
⑤ RJ-48
ISDN一次群速度インタフェース(PRI)や専用線などで使われる規格。
見た目はRJ-45(LAN用)とほぼ同じですが、ピンの割り当て(結線)が異なります。
第1問(オ)

解答
4
解説
建物や避雷針などに雷(直撃雷)が落ちると、その瞬間、信じられないほど巨大な電流(数十万アンペア)が地面に向かって流れます。
激しい電流が流れると、その周囲に強力な「電磁界(電磁場)」が急激に発生・変化します。
この電磁界の変化が、近くにある通信ケーブルや電源線に「電磁誘導」を起こし、ケーブル内部に異常な高電圧(サージ電流)を作り出します。これが「誘導雷サージ」です。
他の選択肢は以下のとおりです。
① 放射ノイズ
機器から空間に放射される不要な電波(電磁波)のことです。日常的な電磁ノイズの文脈で使われる言葉であり、「直撃雷電流によって発生して誘導雷サージを引き起こす原因そのもの」を指す言葉としては不適切です。
② 複流
通信の信号方式(電流の流し方)の一種で、プラスとマイナスの両方の極性を使って信号を伝送する方式のことです。雷害とは関係ありません。
③ 瞬断
電圧が一瞬だけ途切れる(遮断される)現象のことです。雷の影響で結果的に通信や電源が瞬断することはありますが、サージを発生させる「原因」ではありません。
⑤ 不平衡
通信線などの2本の線の電気的バランスが崩れている状態のことです。不平衡だと雷サージの影響を受けやすくなりますが、これも直撃雷によって発生するものではありません。

