本記事は、「令和7年度 第2回 工事担任者 総合通信 理論 第5問」の解説になります。
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第5問(ア)
解答
3
解説
A 正しい
災害時の安否確認、チケット予約の開始直後などにネットワークの処理能力(交換機のキャパシティなど)を超えた大量の呼び出し(トラフィック)が一度に押し寄せると、設備がパンクしてしまいます。
普段ならすぐにつながる電話が、何度かけても「話し中」や「接続不能」の状態が続くようになります。この「大渋滞」の状態を専門用語で輻輳と呼びます。
B 正しい
渋滞がひどすぎると、システム全体がダウンしてしまうリスクがあります。それを防ぐために、入り口で「今はこれ以上入れません」と制限をかける必要があります。
規制制御の内容と目的は以下のとおりです。
入呼規制:ネットワークの外から入ってくる電話の数を絞る。
発信規制:特定のエリアからの電話を一時的に制限する。
目的:全体が共倒れになるのを防ぎ、限られた設備の能力で最大限の通信を維持するために行われます。
第5問(イ)
解答
1
解説
完全群:全ての入回線が、全ての出回線のどれでも自由に選んで接続できる仕組み。
不完全群:入回線ごとに、接続できる出回線が限定されている仕組み。
呼損率:かけた電話が「話し中」などでつながらない確率。数値が大きいほど「つながりにくい」ことを意味します。
同じ条件であれば、「どこでも選べる完全群」の方がスムーズにつながり、「制限がある不完全群」の方がつながらない確率が高くなります。
完全群: 効率が良い → 呼損率は小さい
不完全群: 効率が悪い → 呼損率は大きい
【イメージ:窓口が10個ある銀行】
完全群の場合
1本の待ち行列に並び、空いた窓口(1番〜10番のどれでも)に案内される形式です。
特徴:どこか1つでも空いていれば座れるので、非常に効率が良く、呼損率は低くなります。
不完全群の場合
「1番〜5番窓口専用の列」と「6番〜10番窓口専用の列」に分かれている形式です。
特徴:自分の列に並んでいる人が多くて待たされているのに、隣の列(別の窓口群)がガラ空き…という無駄が発生します。そのため、全体として効率が悪くなり、呼損率は高くなります。
第5問(ウ)
解答
2
解説
まず、グラフの横軸である「使用率()」を出すために、呼量()を求めます。
オペレータ数(): 6人
平均回線保留時間(): 6分
1時間あたりの着信数(): 24回
呼量(アーラン)は、「1時間あたりに合計で何時間分回線が占有されたか」を表します。
横軸()で「0.4」の目盛りを見つけます。そこから上にたどっていき、の曲線と交わる点を探します。
そこから、であることがわかります。
最後に、単位を「秒」に直して答えを出します。
平均保留時間は6分(360秒)なので
第5問(エ)
解答
4
解説
リンクアグリゲーションは、「リンク(接続)」を「アグリゲーション(集約)」するという名前の通り、2台のスイッチ間にある複数の物理ケーブルを束ねて、論理的に1本の太いパイプとして扱う技術です。
主な2つのメリット
① 帯域幅の拡大(スピードアップ)
例えば 1Gbps のポートを4本束ねると、論理的には 4Gbps の帯域を持つ回線になります。1本では足りない通信量を、束ねることで解消できます。
② 耐障害性の向上(冗長化)
もし4本のうち1本のケーブルが断線したり、ポートが故障したりしても、残りの3本で通信を継続できます。
他の選択肢が違う理由は以下のとおりです。
① リングプロテクション:ネットワークをリング状に構成し、障害時に経路を切り替える技術です。
② リンクアダプテーション:無線通信などで、電波状況に応じて変調方式などを動的に変える技術です。
③ ハイパーリンク:Webサイトなどで別のページへ飛ぶためのリンクのことです。
⑤ オートネゴシエーション:接続相手と通信速度(100M/1Gなど)や通信方式(全二重など)を自動で調整する機能です。
第5問(オ)
解答
1
解説
A 正しい
レイヤ3スイッチは、名前に「3」とついていますが、レイヤ2(データリンク層)のスイッチング機能も内蔵しています。
L2スイッチと同様に、届いた「フレーム」の中にあるMACアドレスを見て、「どのポートにどのデバイスがいるか」を学習(アドレステーブルへの登録)します。これにより、同一ネットワーク内での高速な通信を実現しています。
B 誤り
レイヤ3スイッチの最大の特長は、「VLAN同士を相互に接続(ルーティング)できること」にあります。
物理的には1台のスイッチの中で、論理的に分けたネットワーク(VLAN)の間でデータを橋渡しする「VLAN間ルーティング」が可能です。

