本記事は、「令和7年度 第2回 工事担任者 総合通信 理論 第4問」の解説になります。
著作権の関係があるので、問題は記載しません。
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第4問(ア)
解答
2
解説
A 誤り
1000BASE-Tで採用されている符号化方式は、8B1Q4(8 Bit 1 Quinary 4 pairs)という仕組みです。
記述にある「8B/10B」は、1000BASE-X(光ファイバーや同軸ケーブルを用いる規格)で使用される方式であり、1000BASE-T(ツイストペアケーブル)では使用されません。
B 正しい
4D(4-Dimensional):カテゴリ5e以上のLANケーブル内にある 4対(8芯) の電線をすべて同時に使ってデータを送受信します。
PAM5(Pulse Amplitude Modulation 5):パルス振幅変調の略で、電圧のレベルを 5段階(+2, +1, 0, -1, -2)に分けて情報を表現します。
これにより、1対あたり250Mbpsの速度で双方向通信を行い、合計で(1Gbps)を実現しています。
第4問(イ)
解答
1
解説
SSは Single Star(シングルスター)の略称です。
問題文にある通り、電気通信事業者のビル(局舎)からユーザ宅まで、光ファイバを「分岐することなく」「1対1で」直接接続する方式を指します。
他の選択肢は以下のとおりです。
② xDSL(Digital Subscriber Line):ADSLなどのように、既存の「電話用銅線(メタル線)」を利用して高速データ通信を行う方式です。
③ HFC(Hybrid Fiber Coaxial):CATV(ケーブルテレビ)などで使われる方式です。局舎から地域の拠点までは「光ファイバ」、そこから各家庭までは「同軸ケーブル」を利用するハイブリッドな構成です。
④ ADS(Active Double Star):途中に局外ノード(電源要)を置く方式です。PDSの普及により現在は一般的ではありません。
⑤ PDS(Passive Double Star):これは一般的に「PON(Passive Optical Network)」と呼ばれる方式です。局舎から出た1本の光ファイバを、途中のスプリッタ(無給電の分岐器)で最大32分岐などにして、複数のユーザで共有します。コストを抑えられるため、現在の一般的な家庭用FTTH(フレッツ光など)の主流です。
第4問(ウ)
解答
4
解説
IPv6には、DHCPサーバーがなくても端末が自分自身でIPアドレスを生成して通信ができる「ステートレスアドレス自動設定(SLAAC:Stateless Address Autoconfiguration)」という機能があります。
IPv6アドレスは合計128ビットですが、大きく「前半64ビット」と「後半64ビット」に分かれます。
前半64ビットはプレフィックス情報となっています。
ルーターから「RA(Router Advertisement)」という広報メッセージを受け取ることで取得します。これは、その端末が属している「ネットワークの住所」のようなものです。
後半64ビットはインタフェースIDとなっています。端末が自分自身で作成する「その端末固有の番号」です。
問題文にあるように、自分のMACアドレス(48ビット)をベースにして、特定の計算(EUI-64形式など)を行うことで64ビットのインタフェースIDを生成します。
他の選択肢は以下のとおりです。
① プライベートアドレス:IPv4でよく使われる用語です。IPv6では「ユニークローカルアドレス」などがこれに近い概念ですが、自動設定のパーツ名ではありません。
② フラグメントヘッダ:パケットの分割(フラグメンテーション)に関する情報のことで、アドレス生成には関係ありません。
③ グローバルID:ユニークローカルアドレスの一部として使われることはありますが、MACアドレスから生成される後半部分の名称ではありません。
⑤ サブネットID:ネットワークをさらに細かく分けるためのIDで、通常は「前半64ビット」のプレフィックスの中に含まれます。
第4問(エ)
解答
2
解説
アイパターン(またはアイダイアグラム)は、高速なデジタル信号がどれだけ「綺麗」か、あるいは「劣化しているか」を視覚的に判断するための波形表示法です。
オシロスコープでデジタル信号の1ビットごとの波形を何度も重ね合わせて表示すると、信号が安定していれば中央部分がポッカリと空いた「目」のような形に見えます。
目が大きく開いている:信号がクリアで、データが正しく読み取れる状態。
目が閉じている(潰れている):ノイズや歪みが大きく、通信エラーが起きやすい状態。
問題文にある「振幅方向」と「時間軸方向」の劣化は、それぞれ以下のことを示しています。
振幅方向(縦の開き)の劣化:ノイズ(電圧の乱れ)が原因です。目の高さが低いほど、ノイズの影響を受けやすくなります。
時間軸方向(横の重なり)の劣化:ジッタ(Jitter)と呼ばれる信号の「揺らぎ」が原因です。波形の立ち上がり・立ち下がりが横にズレると、目が横に狭くなります。
他の選択肢は以下のとおりです。
① スペクトルパターン:周波数ごとの強度分布を見るもので、波形そのものを重ね合わせるものではありません。
③ マスクパターン:アイパターンが「ここまではみ出してはいけない」という基準線(枠)のことを指します。評価に使いますが、画像そのものの名称ではありません。
④ パターンマッチング:画像処理やデータ検索で、特定の形やデータ列と一致するかを調べる手法のことです。
⑤ ビットパターン:「0101…」といったデータの並びそのものを指す言葉です。
第4問(オ)
解答
3
解説
A 正しい
広域イーサネットは、その名の通り「広いエリアをひとつの巨大なイーサネット(L2)スイッチ」のように見せるサービスです。
L2レベルの通信:ユーザー側からはMACアドレスに基づいて通信する「L2スイッチ」に繋がっているように見えます。
ルーティングの自由度:網内がL2で閉じているため、その上で走らせるレイヤ3プロトコル(IPv4, IPv6, AppleTalkなど)や、ルーティングプロトコル(OSPF, EIGRP, BGPなど)の種類を問いません。ユーザーが自分の好きなルーターを自由に接続・設定できるのが大きなメリットです。
B 正しい
MPLSは、IPパケットの前に「ラベル」と呼ばれる固定長のタグを付与して転送する技術です。
LSR(Label Switch Router)の役割:網内のルーター(LSR)は、本来のIPヘッダ(宛先IPアドレス)をいちいち解析しません。代わりに、パケットに貼り付けられた 「MPLSラベル」 だけを見て、高速に次の中継先へ転送します。
ラベル交換(Label Swapping):LSRは入ってきたラベルを見て、対応する出力ポートと新しいラベルに付け替えて送り出します。


