【令和5年2月期午前_無線工学】第一級陸上特殊無線技士 過去問解説 問21~問24

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令和5年2月期午前の第一級陸上特殊無線技士 無線工学の過去問解説になります。

本記事は問21~問24の解説になります。

問16~問20はこちら↓

目次

問21

令和5年2月期午前 第一級陸上特殊無線技士 無線工学 問21
出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上特殊無線技士 令和5年2月期午前 無線工学
答え

正解は5です。

解説

【A】
シンチレーションフェージングは、大気層の細かな揺らぎ(密度ムラ)によって、電波がわずかに散乱し、直接届く波と干渉し合う現象です。
空気が常に細かく動いていることが原因なので、1秒〜数十秒といった短い周期でせわしなく電界強度が上下します。
「メインで届いている強い電波」に、「揺らぎで散乱したごく弱い電波」がほんの少し混ざって干渉するだけなので、電波がパタッと消えてしまうような大幅な変動ではなく、受信レベルのメーターが細かくプルプル震えるような「小幅」な変動に留まるのが特徴です。

【B】
通常、上空に行くほど気温は下がりますが、稀に上の方が暖かい「温度の逆転層」ができることがあります。
これにより、電波が上の「暖かい層」に突っ込もうとすると、屈折率が小さい層に弾かれる形になり、下の「冷たい層」側へ急角度で曲げられます。
これが何度も繰り返されることで、電波が冷たい層の中に閉じ込められるラジオダクトができ、「普通に届いた波」と「ダクトを通って遅れて届いた波」が激しくぶつかり合い、受信電解強度が不規則に激しく変動します。

【C】
大気の屈折率が時間とともに変化すると、電波の通り道(カーブの度合い)が変わります。
これを「地球の半径が伸び縮みした」と仮定して計算する値を等価半径係数(K)と呼びます。このKの値が変わることで、直接波と大地反射波の干渉状態が変化し、強度が変わるため「K形」と呼ばれます。

問22

令和5年2月期午前 第一級陸上特殊無線技士 無線工学 問22
出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上特殊無線技士 令和5年2月期午前 無線工学
答え

正解は4です。

解説

1:正しい
「シール(密閉)」という名前の通り、充電中に発生したガスを内部で吸収して水に戻す仕組み(酸素再結合方式)を持っています。そのため、精製水を補充する必要がなく、「メンテナンスフリー」なのが大きな特徴です。

2:正しい
鉛蓄電池は、1セルあたりの電圧が約 2.0 V です。

3:正しい
電解液をガラスマットなどに染み込ませたり、ゲル状にしたりして密閉しているため、横にしても電解液が外に流出しません。

4:誤り
カドミウムではなく、二酸化鉛 を使用します。

問23

令和5年2月期午前 第一級陸上特殊無線技士 無線工学 問23
出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上特殊無線技士 令和5年2月期午前 無線工学
答え

正解は2です。

解説

まず、電圧反射係数Γ\Gammaを求めます。反射係数Γ\Gammaは、進行波電力をPfP_f、反射波電力をPrP_rとすると以下の式で表せます。

Γ=PrPf\Gamma=\sqrt{\frac{P_r}{P_f}}

この式に数値を代入すると

Γ=0.254=116=14\Gamma=\sqrt{\frac{0.25}{4}}=\sqrt{\frac{1}{16}}=\frac{1}{4}

SWRは以下の式で求められます。

SWR=1+Γ1ΓSWR=\frac{1+\Gamma}{1-\Gamma}

ここに先ほど求めた数値を代入すると

SWR=1+Γ1Γ=1+14114=5434=531.67SWR=\frac{1+\Gamma}{1-\Gamma}=\frac{1+\frac{1}{4}}{1-\frac{1}{4}}=\frac{\frac{5}{4}}{\frac{3}{4}}=\frac{5}{3}\fallingdotseq1.67

になります。

■別の計算方法として、以下のように一気に求めることもできます。

SWR=Pf+PrPfPr=4+0.2540.25=2+0.520.5=2.51.5=531.67SWR=\frac{\sqrt{P_f}+\sqrt{P_r}}{\sqrt{P_f}-\sqrt{P_r}}=\frac{\sqrt{4}+\sqrt{0.25}}{\sqrt{4}-\sqrt{0.25}}=\frac{2+0.5}{2-0.5}=\frac{2.5}{1.5}=\frac{5}{3}\fallingdotseq1.67

こちらの方が簡単ですね。お好きな方で解いてください。

問24

令和5年2月期午前 第一級陸上特殊無線技士 無線工学 問24
出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上特殊無線技士 令和5年2月期午前 無線工学
答え

正解は1です。

解説

1:誤り
デジタルテスタは、電圧を測る際の入力抵抗が非常に高い(一般的に10MΩ10\mathrm{\,M\Omega} 程度で一定)のが大きなメリットです。
入力抵抗が高いと、測定対象の回路に電流をほとんど流さずに電圧を測れるため、回路の状態を乱さず正確な値を測定できます。
アナログテスタは、レンジによって入力抵抗が低くなることがあり、測定値に誤差が出やすい性質があります。

2:正しい
デジタルテスタは、内部の液晶表示やA/D変換回路を動かすために電池などの電源が必須です。

3:正しい
アナログテスタは針の位置を斜めから見ると読み取りミスが起きますが、デジタルは数値をそのまま表示するため、誰が読んでも同じ結果になり、個人差がありません。

4:正しい
誤って高い電圧をかけた際に内部回路が壊れないよう、ヒューズやダイオードなどによる保護回路が組み込まれています。

5:正しい
これは安全上の基本ルールです。電圧を測っている最中に電流レンジに切り替えると、テスタ内部が短絡状態になり非常に危険です。

この記事を書いた人

ごく普通の電気通信エンジニア

所有資格:一陸特、一陸技、電気通信主任技術者(伝送交換)、工事担任者(AI・DD総合種)、電気工事士2種、CCNA(期限切れ)、睡眠改善セラピスト初級、スリーププランナー

誰かの役に立てばいいなと思っています。

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