本記事は、「令和8年 2月期午後 第一級陸上特殊無線技士 工学 過去問解説 問21~問24」の解説になります。
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問21

解答
4
解説
1 正しい
地球を包む大気(空気)は、地面に近いほど密度が濃く、上空に行くほど薄くなります。このため、大気の屈折率は上空に行くほど減少(小さく)します。
電波は屈折率の高い方(下側)へ曲がる性質があるため、真っ直ぐ進まずに、地球の丸みに沿うように下向きの弧(カーブ)を描いて進みます。
2 正しい
幾何学的な見通し距離」とは、光のように真っ直ぐ進むと仮定したときの見通し距離のことです。
しかし選択肢1の通り、実際の電波は地球のカーブに沿って下向きに曲がりながら進むため、真っ直ぐ進むよりもさらに遠くの場所まで電波が届きます。 そのため、電波の見通し距離のほうが長くなります。
3 正しい
実際の電波はカーブ(弧)を描いて進むため、そのまま計算しようとすると複雑で大変です。
そこで、「電波のほうを真っ直ぐ進むことにして、その代わりに地球の半径を実際より少し大きく見積もれば、計算が簡単になるのでは?」という便利なアイデアが生まれました。このときに仮定した、実際より大きな地球の半径のことを等価地球半径と呼びます。
4 誤り
標準的な大気状態(標準大気)において、等価地球半径は真の地球半径の 倍(約1.33倍)になります。
選択肢では「 倍」と分子と分母が逆になっているため、ここが誤りです。実際よりも地球を大きく( 倍に)仮定することで、電波がより遠くまで届く現象を直線で表現しています。
問22

解答
1
解説
A
流れてくる電気(商用電源)は「交流」です。しかし、UPSの内部やバッテリーは「直流」で電気を扱います。
交流を直流に変換する装置のことを「整流器(または順変換器)」と呼びます。
変圧器」は電圧の高さを変える(例:100Vから200Vへ)だけなので、交流を直流に変えることはできません。
B
一次電池は、乾電池のように、使い切ったら充電できない(使い捨ての)電池のことです。
二次電池は、スマホのバッテリーや自動車のバッテリーのように、充電して繰り返し使える電池のことです。
UPSは停電に備えて常にバッテリーを充電しておく必要があるため、使われているのは当然リチウムイオンや鉛などの「二次電池」になります。
C
UPSが電気を供給する相手(パソコンやサーバーなど)は、電圧や周波数が不安定になると誤作動を起こしたり壊れたりしてしまいます。そのため、UPSには常に安定した「一定の電圧、一定の周波数(定電圧・定周波数)」の電気を出力することが求められます。
ちなみに、この「定電圧・定周波数」の交流を作る機能を、技術用語で CVCF(Constant Voltage Constant Frequency)と呼びます。
問23

解答
2
解説
① 実効値 を求めます。
図のから一番高いところ(山)までの高さを数えると、2マス+1マスの半分あります。
したがって、電圧の最大値 は次のように計算できます。
実効値 は最大値 を (約 )で割ることで求められます。
実効値
② 周波数 を求めます。
まず、波形が「山に行って谷に行って戻ってくる」という1サイクル(1周期 )の横幅を数えます。
波形がスタートして、1回分の波が終わるまでの横幅を数えると、ちょうど4マス分あります。
したがって、1周期にかかる時間 は次のとおりです。
これを周波数に変換します。
周波数は「1秒間に何サイクル繰り返すか」なので、周期の逆数()で求められます。
問24

解答
3
解説
1 正しい
デジタルマルチメータの基本構成です。アナログの電圧をデジタルデータに変換する「A-D変換器」には、ノイズに強く精密な測定ができる「積分形」が多く使われています。
2 正しい
デジタルマルチメータはアナログテスタに比べて「入力インピーダンスが非常に高い」という特徴を持っています。
入力インピーダンスが低い(アナログ)と、テスタの中に電気がたくさん流れ込んでしまいます。その結果、元の回路の電気バランスが崩れてしまい、測定値が変わってしまいます(=被測定量の変動が大きい)。
入力インピーダンスが高い(デジタル)と、テスタが巨大な壁(高い抵抗)のようになるため、テスタ側にはほとんど電気が流れません。元の回路に影響を与えずに、本来の正しい電圧をそのまま正確に測ることができます(=被測定量の変動が極めて小さい)。
3 正しい
内部のA-D変換器は「直流の電圧」しか処理できません。そのため、交流電圧や電流、抵抗などを測るときも、内部の回路で一度「直流の電圧」に変換してからデジタル化しています。
4 正しい
アナログテスタのように「針を斜めから見てしまってメモリを読み間違える(個人差による読取り誤差)」ということがありません。数字がそのままパッと表示されるため、誰が読んでも同じ値になります。


