令和8年 2月期午後 第一級陸上特殊無線技士 工学 過去問解説 問1~問5

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令和8年 2月期午後 第一級陸上特殊無線技士 工学 問1~問5

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目次

問1

解答

1

解説

A
静止衛星は、地球から見て常に同じ位置に止まっているように見える衛星です。これを実現するためには、赤道上空の高度約36,000kmの「円軌道」を回る必要があります(「極軌道」は北極と南極を通る軌道なので、静止できません)。

B C
人工衛星が地球のまわりを回る運動を「公転」といいます。地上から衛星が静止しているように見えるためには、「衛星の公転周期」が「地球の自転周期(約24時間)」と全く同じで、かつ回る方向も同じ(西から東)でなければなりません。

D
春分や秋分の時期になると、太陽、静止衛星、地球の受信アンテナが宇宙空間で一直線に並ぶ現象(太陽妨害)が起こります。
太陽は非常に強力な電磁波(雑音)を放射しているため、受信アンテナの正面(見通し線上)に太陽が重なると、衛星からの微弱な電波が太陽の雑音にかき消されて通信が途切れてしまうことがあります。この現象を「太陽雑音」(または太陽雑音妨害)と呼びます。
「空電雑音」は、地球の大気中の雷などによって発生する雑音のことなので不適切です。

問2

解答

2

解説

A
送信側で信号をバラバラに引き伸ばす(拡散する)ときに、「擬似雑音符号(PNコード)」という鍵のような符号を使います。
受信側でこのバラバラの信号を元に戻す(復調・逆拡散する)には、送信側で使ったものと「同じ」符号を使う必要があります。部外者にはただの雑音にしか見えないため、秘匿性が高くなります。

B
「直接拡散」という名前の通り、元の信号の情報を広い周波数帯に「拡散」させて送信します。そのため、拡散した後の周波数帯域幅は、拡散前の元の信号に比べて「広い」(はるかに広い)状態になります。

C
通信の途中で、特定の狭い周波数だけに強い邪魔な電波(狭帯域の妨害波)が混入したとします。
受信側で「同じ符号」を掛け合わせて元に戻す(逆拡散する)際、元々の信号は綺麗に1カ所に集まって元に戻りますが、途中で入ってきた妨害波は、逆に広く薄く拡散されてただの弱い雑音に変わってしまいます。
つまり、特定の狭い電波で邪魔をされても通信が壊れにくいため、狭帯域の妨害波に「強い」という特徴があります。

問3

解答

4

解説

電圧源と抵抗が直列接続されている回路が複数個並列接続されているので、ミルマンの定理を使って求めます。

ミルマンの定理の式は次のとおりです。

V=E1R1+E2R2+E3R31R1+1R2+1R3V = \frac{\frac{E_1}{R_1} + \frac{E_2}{R_2} + \frac{E_3}{R_3}}{\frac{1}{R_1} + \frac{1}{R_2} + \frac{1}{R_3}}

ここに数値を代入します。

V=128+2424+0618+124+16V = \frac{\frac{12}{8} + \frac{24}{24} + \frac{0}{6}}{\frac{1}{8} + \frac{1}{24} + \frac{1}{6}}

V=208824V = \frac{\frac{20}{8}}{\frac{8}{24}}

V=5213=2.513=2.5×3=7.5VV = \frac{\frac{5}{2}}{\frac{1}{3}} = \frac{2.5}{\frac{1}{3}} = 2.5 \times 3 = 7.5\,\text{V}

最後に、オームの法則(I=VRI = \frac{V}{R})を使って、目的の電流 II を計算します。

I=7.5V6Ω=1.25AI = \frac{7.5\,\text{V}}{6\,\Omega} = 1.25\,\text{A}

問4

解答

5

解説

A
インピーダンス(全体の電気の流れにくさ)は、「抵抗分(RR)」と「虚数単位 jj がついた部分」の足し算で表されています。
この交流回路において、コイル(LL)やコンデンサ(CC)による電気の流れにくさ(jj の後ろの括弧の部分)のことを「リアクタンス」と呼びます。

B
先に「C」を考えるとわかりやすいと思います。
オームの法則(I=VZI = \frac{V}{Z})からわかるように、「電流の大きさ」と「インピーダンスの大きさ」は反比例のグラフの関係にあります。
回路のインピーダンス(流れにくさ)が「最小」になるということは、せき止めるものが一番少なくなる状態なので、回路に流れる電流 II の大きさは逆に「最大」になります。

C
リアクタンス分が零(0)になると、インピーダンスの大きさは抵抗成分の RR だけ(Z=RZ = R)になります。
ふだんは RR にリアクタンス分がプラスされている状態なので、それが 00 になるということは、インピーダンス全体の大きさとしては「最小」になります。

問5

解答

3

解説

周波数やデューティファクタを計算するためには、まずパルスが1回波打ってから次の波が始まるまでの時間、つまり「周期 TT」を出す必要があります。

図を見ると、1つの山(パルス)が始まってから次の山が始まるまでの時間は、「パルスの幅(ONの時間)」と「パルスの間隔(OFFの時間)」を足したものになります。

T=4+16=20 [μs]周期 T = 4 + 16 = 20\ [\mu\text{s}]

周波数 ff は、「1秒間に何回パルスが繰り返されるか」を表す値で、周期の逆数( f=1Tf = \frac{1}{T} )で求められます。

f=120 [μs]=120×106 [s]=1,000,00020=50,000 [Hz]=50 [kHzf = \frac{1}{20\ [\mu\text{s}]} = \frac{1}{20 \times 10^{-6}\ [\text{s}]} = \frac{1,000,000}{20} = 50,000\ [\text{Hz}] = 50\ [\text{kHz}

衝撃係数 DD とは、「1周期のうち、パルス(ON)が出ている時間の割合」のことです。次の式で求められます。

D=パルス幅周期=τTD = \frac{\text{パルス幅}}{\text{周期}} = \frac{\tau}{T}

ここに数値を代入します。

D=4 [μs]20 [μs]=15=0.20D = \frac{4\ [\mu\text{s}]}{20\ [\mu\text{s}]} = \frac{1}{5} = 0.20

この記事を書いた人

30代電気通信エンジニア

所有資格:一陸特、一陸技、電気通信主任技術者(伝送交換)、工事担任者(AI・DD総合種)、電気工事士2種、CCNA(期限切れ)

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