令和7年度 第1回 工事担任者 総合通信 理論 過去問解説 第5問

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令和7年度 第1回 工事担任者 総合通信 理論 第5問

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目次

第5問(ア)

解答

2

解説

A 誤り
即時式(Loss System):回線がいっぱいな時にかかってきた電話をすぐに切断(拒絶)する方式です。この「接続できなかった割合」を呼損率と呼びます。
待時式(Delay System):回線がいっぱいな場合、空くまで待たせる(行列を作る)方式です。この場合、重要視されるのは「呼損(つながりませんでした)」ではなく、「どれくらい待たされるか(待ち確率や平均待ち時間)」です。
「呼損率」という言葉は、主に即時式の系で使われる指標です。

B 正しい
加わった呼量(aa):システムに入ってきた全体のトラヒック量。
呼損率(BB): つながらずに捨てられた呼の割合(0~1の間)。
運ばれた呼量(aca_c): 実際に回線を使用して通信が行われたトラヒック量。
全体(1)から捨てられた分(BB)を引いた残り (1B)(1 – B) が「つながった割合」ですので、全体の呼量 aa にそれを掛けた a(1B)a(1 – B) が運ばれた呼量になります。

第5問(イ)

解答

3

解説

問題文にある通り、「ある回線群が運んだ1時間当たりのトラヒック量は、運ばれた呼の平均回線保留時間中における平均呼数の値に等しい」というのが定義そのものです。

トラヒック量の単位は「アーラン [erl]」で表されます。これは、「ある一定時間(観測時間)において、回線がどれくらい占有されていたか」を示す平均値です。

「平均回線保留時間中における平均呼数」という言葉は、イメージしにくいかもしれませんが、以下のように考えると分かりやすくなります。

・1回線が1時間ずっと使われている状態 = 1 [erl]

・10回線あるうち、平均して常に3回線が使われている状態 = 3 [erl]

つまり、特定の瞬間を切り取ったときに「平均して何本の電話がつながっているか(平均呼数)」という数値が、そのままその時間帯のトラヒック量(アーラン)になります。

計算式を使って説明すると以下のとおりとなります。

トラヒック量 aa は、以下の式で定義されます。

a=CTta = \frac{C \cdot T}{t}

aa :トラヒック量 [erl]

CC :発生した呼の数(呼数)

TT :平均保留時間(1回の通話時間の平均)

tt :観測時間(通常は1時間=3600秒)

この式において、観測時間 tt を平均保留時間 TT と同じ時間に設定すると、分子と分母が打ち消し合い、トラヒック量はその時間内の「呼数」と一致します。

これが問題文にある「平均回線保留時間中における平均呼数の値に等しい」という記述の根拠です。

他の選択肢は以下のとおりです。

① 最大呼数:ある瞬間の最大値であり、平均を示すトラヒック量の定義とは異なります。

② 待ち呼数:回線がいっぱいで繋がらなかった時に、切断されずに「空きが出るまで順番待ちをしている状態の呼(電話など)」の数のことです。

④ 呼数:単なる「電話がかかってきた回数」であり、時間の概念(どれくらい長く話したか)が含まれていません。

⑤ 呼数密度:単位時間あたりに発生する呼の数のことで、トラヒック量そのものではありません。

第5問(ウ)

解答

4

解説

(2)の問題で「トラヒック量は平均呼数に等しい」とあった通り、まずは調査時間中の使用中回線数の平均値を計算します。

表の数値をすべて合計して、データの個数で割ります。

合計:3+3+4+3+2+5+10+4+4+2=403 + 3 + 4 + 3 + 2 + 5 + 10 + 4 + 4 + 2 = 40

平均値:40÷10=4[]40 \div 10 = 4 [アーラン]

この「4」という数字が、この時間帯に平均して使われていた回線数(トラヒック量)になります。

出線能率(しゅっせんのうりつ)とは、用意されている全回線のうち、どれくらいが有効に使われているかを示す割合(パーセント)のことです。

計算式は以下の通りです。

出線能率[%]=運ばれたトラヒック量(平均使用回線数)全回線数×100\text{出線能率} [\%] = \frac{\text{運ばれたトラヒック量(平均使用回線数)}}{\text{全回線数}} \times 100

つまり、以下のとおりとなります。

4÷16×100=0.25×100=25[%]4 \div 16 \times 100 = 0.25 \times 100 = 25 [\%]

第5問(エ)

解答

5

解説

この方式は、商用電源(コンセントからの電気)を一度直流に変換し、さらにインバータを通してもっともきれいな交流(正弦波)に作り直してから出力します。

常にインバータを経由して電気を供給するため、元の電気にノイズが混じっていたり電圧が変動していても、接続された機器には常に一定のきれいな電力が届きます。

通常時からインバータが動いており、蓄電池(バッテリー)もその回路に組み込まれています。そのため、停電が発生した瞬間に切り替えスイッチを動かす必要がなく、1ミリ秒の途切れ(瞬断)もなくバッテリー駆動に移行できます。

他の選択肢は以下のとおりです。

① 分散給電 / ② HVDC給電:これらはUPSの内部方式というよりは、データセンターなどの設備全体の電力供給デザイン(直流給電など)を指す用語です。

③ ラインインタラクティブ方式:常時商用給電に、電圧を微調整するトランス機能を追加したものです。切り替え時の瞬断はやはり発生します(常時インバータよりは短いことが多いですが、ゼロではありません)。

④ 常時商用給電方式:通常時はコンセントの電気をそのまま流す方式です。安価ですが、停電時にバッテリー駆動へ切り替える際、わずかな瞬断が発生します。また、電圧の安定化機能も弱いです。

第5問(オ)

解答

2

解説

SFP+(Small Form-factor Pluggable Plus)とは、ネットワーク機器(スイッチングハブやルータ)のポートに差し込んで、光ファイバーやメタルケーブルを接続するための着脱式トランシーバの規格です。

差し込んだ親機(ルータなど)から電力が供給されるため、ACアダプタが不要になります。

「SFP」という規格は最大1Gbpsですが、「SFP+」はその後継規格であり、問題文にある通り最大10Gbpsまでの高速伝送に対応しています。

他の選択肢は以下のとおりです。

①・③・⑤ USB関連:USBはパソコン周辺機器との接続には使われますが、光回線の終端(ONU)を直接着脱するネットワーク規格としては採用されていません。

④ i-link:かつてデジタルAV機器(録画機など)の接続に使われていた規格(IEEE 1394)であり、光アクセスのインフラ用ではありません。

この記事を書いた人

30代電気通信エンジニア

所有資格:一陸特、一陸技、電気通信主任技術者(伝送交換)、工事担任者(AI・DD総合種)、電気工事士2種、CCNA(期限切れ)

誰かの役に立てばいいなと思っています。

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