電気通信業界でキャリアをスタートさせると、まず最初に「取っておけ」と言われるのが一陸特(第一級陸上特殊無線技士)です。
今回の記事は、一陸特がどこで役に立つのかを紹介します。
「一陸特」というだけで評価が変わる市場価値
通信業界には多くの資格がありますが、一陸特は「陸上の無線局の操作」において、一陸技に次ぐ非常に広い操作範囲を持っています。
特に携帯電話基地局やマイクロ波多重無線など、現代の通信インフラの根幹を支える業務には、一陸特の資格が「必須」であることが多いです。企業からすれば、「一陸特を持っている=即戦力として現場にアサインできる」という保証になります。
未経験であっても、履歴書に一陸特があるだけで「この人は通信の基礎がわかっている」「意欲がある」と評価され、採用の優先順位がぐっと上がります。
また、私は転職を2回経験していますが、「業務に関する資格を持っている=努力できる人」の印象を与えられるので、面接時に褒めてもらえることがありました。
現場で実感!一陸特が役に立つ「3つの仕事シーン」
「資格を取ったあと、実際にどんな現場で使うの?」という疑問にお答えします。現役エンジニアの視点から見た、主な活躍の場は以下のとおりです。
携帯電話基地局の登録点検
私たちが毎日使っているスマホの電波を支える基地局。この点検業務には有資格者が不可欠です。
現場で「有資格者が自分一人だけ」という状況も珍しくなく、持っているだけでチームから非常に重宝されます。自分がいないと作業が始まらない、そんな責任感とやりがいがある現場です。
公共インフラ・防災無線の保守
県庁や市役所の防災行政無線、警察・消防の無線設備の運用・メンテナンスにも一陸特の知識が活きます。
社会の安全を守るインフラを支える仕事に直結するため、技術者としての誇りを持てる現場です。
ドローンや最新技術の運用
最近注目されている「産業用ドローン」を遠隔操作したり、高出力の映像伝送を行ったりする場合にも一陸特が必要になるケースが増えています。
5.7GHz帯などの電波を扱う現場では、法的に有資格者の配置が必須。時代の最先端で活躍できるチャンスも広がります。
産業用ドローンの仕事でも「必須」の知識
ドローン業界からも、一陸特は熱い視線を浴びています。
実は、農薬散布や測量、点検などで使われる「産業用ドローン(5.7GHz帯を使用)」を業務で飛ばすには、電波法に基づき「第三級陸上特殊無線技士(三陸特)以上」の資格が必要になります。
【根拠】
総務省の指針において、5.7GHz帯を利用するドローンの操作には陸上特殊無線技士の資格が必要と明記されています。
ソース:総務省「ドローン等に用いられる無線設備について」
「三陸特でいいなら、一陸特はいらないのでは?」と思うかもしれません。しかし、一陸特ならドローン周辺の映像伝送システムや中継局の構築まで一気にカバーできます。「ただ飛ばす人」か「通信システム全体を理解している人」か。 この差が、エンジニアとしての信頼と市場価値の差になります。
実利としての「資格手当」と「年収アップ」
やはり気になるのは「お金」の話ですよね。資格手当と年収アップについてどんな感じか紹介したいと思います。
資格手当: 企業によって数千円の手当がつくこともあるようです。私が以前勤めていた会社は、資格取得時に祝い金として5万円くれました。今の会社では手当はありません…。
年収アップ:資格を取れば人事の査定に影響するので、評価があがり基本給のアップにつながると思います。また、資格を持っていることで転職で有利になり、結果として年収アップにつながります。
一陸特の試験は(一陸技と比べれば)合格率が高く、仕事の合間を縫って短期間で取得可能です。これほど「努力に対するリターン」が大きい資格は、他になかなかありません。
おわりに
一陸特を持っていることでのメリットなどを紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
これから通信業界で頑張っていきたいと思っている方や通信業界に入って間もない方にとって、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
よければこちら↓の記事もご覧ください。




