本記事は、「令和7年度 第1回 工事担任者 総合通信 基礎 第4問」の解説になります。
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第4問(ア)
解答
4
解説
① 変成器に入る直前の電圧を求めます。
変成器は理想的なものなので、電圧比は巻線比に比例します。
電圧計の読みが で、巻線比が (入力側:出力側)なので、変成器に入る直前の電圧 は以下のようになります。
② 全体の減衰量を求めます。
入力電圧 が、変成器の手前で まで減衰しています。この間の全減衰量 をデシベルで計算します。
電圧比のデシベル計算式は です。
つまり、40dB減衰していることを意味しています。
③ 回線単体の減衰量を求めます。
全減衰量 () は、「回線の損失」と「減衰器の減衰量 ()」の合計です。
したがって、回線()での損失は
となります。
④ 1kmあたりの損失(ア)を求めます。
で の損失があるので、 あたりの損失 は
となります。
第4問(イ)
解答
2
解説
相対レベルとは、問題文にある通り、「基準点(Transmission Reference Point)」 における信号電力と、「測定したい箇所」 の信号電力との比をデシベル(dB)で表したものです。
定義のポイント:比較対象が「固定された 1 mW」などの絶対的な値ではなく、そのシステム内で定められた「ある基準地点のパワー」であること。
単位:dBr(”r” は reference の略)
考え方:基準点からどれだけ変化(減衰・増幅)したかを示す指標です。
他の選択肢は以下のとおりです。
①絶対レベル: を基準()とした電力比です。物理的な強さを示します。
③平衡度:回線の対地静電容量や漏れコンダクタンスなどの不均衡の度合い。通信回線の2本の線(往路と復路)が、どれだけ電気的に「対称」であるかを示す指標です。
④SN比:信号(Signal)と雑音(Noise)の比率です。
⑤CN比:搬送波(Carrier)と雑音(Noise)の比率です。
第4問(ウ)
解答
1
解説
A 正しい
漏話減衰量()は、誘導回線(ノイズ源となる回線)の信号電力 と、被誘導回線(ノイズを受けてしまった回線)に漏れ出した電力 の比をデシベルで表したものです。
電力比のデシベル計算は を用いるため、以下の式で間違いありません。
この数値が大きいほど、 が に対して非常に小さいことを意味し、漏話が少なくて「高品質な回線」であると言えます。
B 誤り
記述の内容は、「近端漏話」と「遠端漏話」の定義が逆になっています。
近端漏話(NEXT: Near-End Crosstalk):信号の送信側(手前)に戻ってくるように現れる漏話のことです。問題文の表現を使うなら、伝送方向とは「負の方向」に現れるものです。
遠端漏話(FEXT: Far-End Crosstalk):信号の伝送方向と同じ方向(奥)へ進み、受信側に現れる漏話のことです。問題文の表現では「正の方向」に現れるものです。
第4問(エ)
解答
4
解説
注意が必要なのは、求められているのが「電圧」反射係数ではなく、「電流」反射係数であるという点です。
特性インピーダンス の線路から の線路へ信号が進むとき、その接続点における電流反射係数 () は次の式で表されます。
与えられた数値を式に当てはめます。
ちなみに電圧反射係数の式は次のとおりです。

