本記事は、「令和7年度 第1回 工事担任者 総合通信 理論 第3問」の解説になります。
著作権の関係があるので、問題は記載しません。
過去問解説一覧はこちら。

第3問(ア)
解答
2
解説
① 正しい
NT2(Network Termination 2)は「網終端装置2」と呼ばれます。宅内側の端末(TE)と、回線側の終端装置(NT1)の間に設置されます。
② 誤り
NT2には「交換」や「集線」の機能はありますが、「伝送路終端(物理的な回線の終わりを管理する機能)」はNT1の役割です。NT2はレイヤ2・3のインテリジェントな処理を受け持ちます。
③ 正しい
NT1が物理層(レイヤ1)のみを扱うのに対し、NT2はデータリンク層(レイヤ2)やネットワーク層(レイヤ3)の制御(通信の交通整理など)を行います。
④ 正しい
企業などで使われる構内交換機(PBX)やLAN、ボタン電話装置の主装置などがNT2の代表例です。
第3問(イ)
解答
3
解説
ISDN基本インタフェース(BRI:Basic Rate Interface)のレイヤ1では、以下のチャネル構成になっています。
① Bチャネル:2本(B1・B2)
ビット数:B1、B2共に16ビット
用途:情報(音声・データ)
② Dチャネル:1本
ビット数:4ビット
用途:制御信号(シグナリング)
③ フレーム制御用ビット
ビット数:12ビット
同期・制御など
この3つを足したものが答えになります。
16+16+4+12=48ビット
第3問(ウ)
解答
5
解説
ISDNでは、1つの物理的な回線(Dチャネル)を使って、複数の端末やサービスを同時に制御する必要があります。その際、「どの端末の、どのサービス向けのデータか」を見分けるための背番号のようなものが DLCI です。
以下の2つの要素を組み合わせることで、通信の宛先を特定します。
SAPI (Service Access Point Identifier):「何のサービスか」を識別します。(例:制御用信号なのか、パケットデータなのか)
TEI (Terminal Endpoint Identifier):「どの端末か」を識別します。(例:電話機Aなのか、パソコンBなのか)
他の選択肢は以下のとおりです。
① VPI (Virtual Path Identifier):ATM(非同期転送モード)通信で経路を識別するために使われるもので、ISDNのLAPDとは関係ありません。
② HDLC (High-level Data Link Control):データリンク層のプロトコルの総称(基本形)です。ISDNで使われるLAPDは、このHDLCをベースに作られていますが、識別子の名前ではありません。
③ LAPB (Link Access Procedure Balanced):X.25パケット交換網などで使われるデータリンク層プロトコルです。ISDNのDチャネルで使われるのは LAPD です。
④ ISUP (ISDN User Part):共通線信号方式において、通話の接続・切断などを制御する上位レイヤのプロトコルです。
第3問(エ)
解答
4
解説
A 誤り
Bチャネル(Bearer channel):ユーザーのデータそのもの(音声、データ通信)を運びます。
Dチャネル(Data channel):シグナリング(制御信号)を運びます。
B 誤り
端末とネットワークの間で、現在のやり取りを識別するための番号です。端末をジャックから抜くと、物理的な接続が切れるため、再接続時には新しい呼番号が割り振られます。
第3問(オ)
解答
1
解説
ISDNの一次群速度インターフェース(1.5Mbps方式)では、24個のフレームを1つの束(マルチフレーム)として扱います。
各フレーム(193ビット)の先頭にある1ビットを「Fビット(フレームビット)」と呼びます。
マルチフレーム構成では、24フレーム分のFビット(計24ビット)をまとめて、特定の情報を伝えるために活用します。
この24ビットは、主に以下の3つの用途に割り当てられています。
1. フレーム同期:データの区切りを正しく認識するための信号。
2. CRCビット誤り検出(CRC-6):通信中にデータが化けていないかをチェックするための計算用ビット。
3. リモートアラーム表示(保守用):対向装置に異常を知らせるための信号。
他の選択肢は以下のとおりです。
② アドレスフィールド拡張ビット:これはレイヤ2(LAPD)のフレーム構造において、アドレスの長さを拡張するために使われるビット(EAビット)であり、物理層のFビットとは関係ありません。
③ サブアドレス表示 / ⑤ 発信者番号通知:これらはレイヤ3(呼制御)のメッセージ内でやり取りされる「情報要素」であり、物理層のビットレベルの話ではありません。
④ コネクションマネジメント:通信の接続状態を管理する概念的な用語であり、特定のビット名称を指すものではありません。
⑤ 発信者番号通知:「誰が電話をかけてきたか」という具体的なデータ(数字の羅列)であり、第3層(ネットワーク層)以上で扱われる情報です。よって、物理層のFビットとは関係ありません。

